FROM SCRATCH
vol.07 | 2024 | January

なんとなく中間管理職になっちゃった2人

 大学で建築を学んだ後、建築業界へは進まずに、未経験ながらWEB制作業界に飛び込んだ坂本。一方の清水は、大学で服飾を学びアパレルで働いたのち地元甲府に帰省。VEJ甲府オフィスでアシスタントを募集していた宮沢と知り合い、こちらも未経験からWEB制作業界に飛び込みました。WEB制作部のエンジニアとディレクターとして現在ではメンバーを引っ張る立場にある2人に、お互いの今の役割や仕事に対する思いなどを話してもらいました。

[人から教わること、人に教えること]

 ー VEJは仕事を渡すとか、自分だけで仕事を抱え込まないとかの教育がなかなかできていない面はあると思っていて。その点2人は、”教育をしていこう”という姿勢がみえる。それについてはどう思う?

清水柊子(以下シュウコ)
未経験なりに、もがいた経験があるからじゃないですか、多分タスクさんも私も(笑)。だから自分が得た知識は、できるだけ後から入ってきたメンバーには伝えていきたいとは思っている感じです。

坂本丞(以下タスク)
そうですね。僕は教育というか、自分が働きやすい環境を作ろうと思って動いていて、それは過去にもがいた経験からきているかも。
僕がこれまで感じてきた不安や不満は、新しく入ってきてくれたメンバーも同じように感じると思うから、それは手の届く範囲から解消してあげたいな、と。
みんなが働きやすいって思ってくれるなら、それは最終的に自分に返ってくると思うんです。

シュウコ
私はミッチェさん(甲府支社長・宮沢)に技術はあまり教わってないですけど、いろんなところに連れていってもらうなかで、クライアントやお仕事をお願いする人へのコミュニケーションの取り方は教わりました。そういう経験から培ってきたものと、自分で得た知識や経験を後輩に伝えつつ、「こういう時にはこういう風にお客さんに伝えてみようね」みたいなことを毎度話しているだけだと思います。

[誰もが安心できる場所]

 ー 2人はVEJに長く所属しているし、様々な経験をしてきたけど、最近の2人の仕事内容は変わった?

タスク
変わったというか、増えた?(笑)僕もエンジニアとして実装業務があるので、相変わらずディスプレイに向かって作業しているけど、社内のナンヤカンヤが増えましたね。
VEJは良くも悪くも個々の裁量で動くことがほとんどだったのが、最近は「チームで動こうぜ」という流れになっていて、チームで動く上で必要になるハブのような役目をしてますね。
例えば、打診を受けた時に、工数の計算やリソースの空き具合や緊急度などを整理して担当を決めたりしています。

シュウコ
たしかに。今までのVEJはWEB実装の担当はそれぞれ個々で動いていたけど、この1年ぐらいの間にチームで動けるようになって、今までとは違う働き方のフェーズに入ってきていて。「これから先どういう風に仕事をしていくのがいいのか」という話をよくするようになった気がします。

私は今年、新規事業の文化沼を始めたんです。WEBや映像の制作といったVEJの既存事業が軸としてある上で、文化沼というコミュニケーションの場ができた。そこで、VEJがより多くの人に知ってもらえる機会を増やしていきたい気持ちがあるんです。一方で、VEJが甲府に事務所を構えていて、自分たちが甲府に欲しい場所や、必要だと思う要素を提供できたら、山梨の相談場所として育っていく可能性も秘めていると感じ始めました。

WEB制作の会社が文化沼をやっていることが強みにもなるし、文化沼がWEBの会社が運営していることも強みにもなるような。そういった動きを、より一層両輪でやっていきたい意識はいつでもありますね。

タスク
シュウコさんが、そう動いてくれるのはすごくありがたい!気持ちの部分を言うと、僕は「安心感」を醸し出したいと思っていて。お客さんがVEJを見た時もそうだし、社内からも、「あのチームに、あの人に頼んだから大丈夫」って思われる状態を作れたらいいな、と。今まで個の集まりで仕事をしてきたけど、人が増えたぶん、大きくなってどっしり構えていきたいじゃないですか。個の集まりというよりは、組織で強くなっていきたいと思っています。

文化沼も、未知の新規事業なのでうまくいかないこともあるかもしれないけど、そこはあまり気にせずにシュウコさんが良いと思うことをガンガンやってほしいですね。僕らが後ろでどっしり構えているので(笑)。

シュウコ
すごく頼りになります!ありがたい……!

タスク
僕は0から何かを生み出すことは得意な方ではないので、社内から文化沼のような新しい動きが起こるのは大賛成で応援しています。というか頑張りましょう!

[人と人をつなぐ、”中間管理職”的役割]

タスク
僕には姉がいて、小さい頃は、怒られる事や褒められる事を見て覚えて育ったんですよ。さらに性格も相まって、何をやるにしても、人の気持ちとか受け取られ方とか考えちゃうんですよね。

シュウコ
私もそうだ。確かに兄弟構成でのモノの見方ってあるかも。私は末っ子だからリーダーシップをとるタイプとは違うかもしれないから、中間管理職がちょうど合っているかもしれない(笑)。

タスク
先輩後輩だれに対しても発言の意図とか相手の立場とか、勝手に感じ取ろうとしてしまう……。

シュウコ
ね。でも結局のところは、言葉が少ないと良くないから、コミュニケーションに尽きると思うんですよね。ウェブでも、リアルな文化沼みたいな場所でも。ある意味クライアントファースト的なことになっちゃうかもしれないですけど、その時その人が求めている事に答えていくことが大事だと思ってます。

タスク
そうですよね。仕事に関わらず大切なこと。

シュウコ
です。なので全部において、共感と思いやりを持つことからかな。その結果、気づいたら中間管理職になっていただけで、私が段階を踏んでいって、「係長」みたいな役職を手にしたわけではないので(笑)。

タスク
そうですね。その時に必要だと思った行動をしていたら、性格と相まって現状になってしまった(笑)。

シュウコ
多分、1人で突っ走っていけるタイプだったら違ったでしょうね。人との関係性のなかでふるまっていたら、勝手に中間管理職になった。ぴえん。

タスク
知らず知らずのうちに少しずつ沈んでいたのか……。

 - 中間管理職沼にはまったってことか……

シュウコ
あ~!中間管理職ってなんだ!?(笑)

清水 柊子

VEJ 甲府 / Director / 文化沼店長。

未経験者かつ個人面接という名のミッチェとのサシ飲みを経て、2017 年に入社。Web のPM やDirector をこなしながら、2023 年6 月に事務所の下の階にオープンした『文化沼』の店長としても奮闘中。月一ナイトイベント「スナック沼」ではママの一面も見せる。

坂本 丞

VEJ 東京 / Web Engineer。

未経験からの人柄採用で2013 年入社。実装業務を中心に、サーバーの構築/ 運用や社内のシステム管理などを経験。現在も実装業務をこなしつつ、”全員が安心して働ける環境”をつくる事に注力している。