俺たちも音楽で何かやってみよう
2016年1月20日、VEJは創業15周年を祝うアニバーサリーイベントを開催しました。会場となったのは渋谷WWW。ライブハウスを舞台に、VEJと縁のあるミュージシャンとクリエイターによるライブやライブペインティングなどをお届けしました。はじめてのイベント開催は予算組みや運営といったあらゆることが手探り。このときの経験がきっかけとなり、宮沢喬はイベントの企画・運営に興味が湧いたといいます。
あれから2年が経った2018年4月、宮沢は山梨オフィスの清水柊子とともにVEJ山梨主催のイベントをカタチにしました。自らがVJとしてライブ演出に携わっているディジュリドゥ奏者のGOMAさんによるライブイベントです。
「山梨には『ワインツーリズム』や『発酵マルシェ』といった食のイベントが多いから、俺たちも音楽で何かやってみようかとなって。タイミングよくGOMAさんから活動20周年ツアーのなかで山梨でも何かやりたいというオファーをもらったんです。会場となった韮崎市のアメリカヤがちょうどオープンする時期で、まだ工事中だったけど5階から富士山、八ヶ岳、韮崎駅が見える景色に感動して、ここでやろうと決めたんですよね」
会場のアメリカヤも初のイベント開催ということで、イベント当日まで何度も段取りとキャパシティを確認。慎重に準備した甲斐あって、当日は映画の上映、トーク、ライブという複合型のイベントを無事成功に収めることができました。
「GOMAさんに頼りきるだけじゃなく、俺がVJとして演出することは絶対に盛り込みたかったんです。結果として、それがVEJが付加価値になったと思います」
さらに10月にはGOMAさんが主催する音楽フェス「JUNGLE FESTIVAL 2018」にVJとして参加しました。ウェブサイト制作に始まり、カウントダウンCM映像の制作、自身がオーガナイズするVJシアターの会場づくり、メインステージでのVJ、女装(!)などに奔走。カオス極まりない関わりからGOMAさんの活動の節目に大きな華を添えたのでした。
VEJのイベントとしてふさわしいカタチを
少し時間は戻って、7月には山梨県のサンメドウズ清里というスキー場を舞台にした音楽フェス「Hi!Life」の運営にも携わりました。当初はブッキングのサポートとウェブサイト制作、そしてVJ出演という役割でしたが、気づけば宮沢も実行委員会の一員に。この深いコミットメントが大きな経験になったのです。
「ブッキングを手伝ったことで、普段のウェブ制作にも生かされることがあるなと気づきました。俺は生涯コーディングできるわけではないから、いずれは後輩を育てたり、誰かにお願いする機会を増やさないといけなくなる。そもそも自分で完結する仕事がほとんどだから、誰かに何かを依頼するということを学べたのは大きいと思います。それとウェブ制作はやるべきことが明確だけど、音楽フェスは何が起こるかわからない。そこで自分の判断が問われるんだなって」
宮沢は近い将来、山梨でVEJが主催する音楽ライブの実現を夢見ています。いつか訪れるそのときに向けて、VEJのイベントとしてあるべき姿を模索している最中です。
「大前提としてイベントのコンセプトが必要だと考えていて。山梨でやる意味と楽しさをつくるための中身を突き詰めなければいけない。そこで重要になってくるのが東京と京丹後のメンバーたちであって。映像もいま取り組んでいるARやVRもコンテンツにできなければ意味がないというか。まだ具体的にはないけど、VEJの事業内容とリンクして、メンバーそれぞれがやりたいことを昇華できることがベストかな。そこを意識して来年は進んでいきたいです」
宮沢 喬 - mitchel
フロントエンドエンジニア / ウェブディレクター / VJ
2005年入社。2016年に山梨県北杜市への移住をきっかけにVEJ山梨を甲府市に設立。
ウェブ制作の傍ら、VJとしてGOMAやROVOをはじめとするミュージシャンのステージ演出に携わっている。