People & Conversations
vol.03 | 2019 | December

オフ・ザ・ボールの動き – 遠藤優輝

遠藤優輝
マークアップエンジニア
2018年4月入社

東京本社の遠藤はサッカーを愛するエンジニアです。
サッカー観戦から見えてきたもの。
それは仕事にも活かせる価値観でした。

平日・休日を問わず、だいたいサッカーを観ている。サッカーの面白さとは、ルールがシンプルなことだ。シンプルだからこそ、戦術とその理解度にチームの完成度が表れる。サッカーには基本的にタイムがない。試合の流れの中で、個々の選手がどれだけ考えて行動できるか。ルールはシンプルでありながら、考えることは意外と多い。

ボールをゴールに入れるスポーツであるという性質上、サッカー観戦ではついボールばかりに目がいってしまう。ボールを持った選手がどんなパスを出したか、どんなドリブルをしたか、どんなシュートを打ったかに注目が集まる。しかしながら90分という試合時間で、一人の選手がボールを持つのはおよそ1分だといわれている。

逆に言うと89分間はボールを持たずにプレイしているのである。ボールを扱う技術は重要だが、それ以上にこの89分間の使い方が重要になってくる。自分の1分をより良い状態で過ごすために、ひいてはチームに貢献するために、残りの89分で何を考え、どう過ごすのか。もしサッカー観戦をすることがあれば、ボールを持っていない選手にも注目してほしい。

サッカーから仕事に活かせる学びを得ることもある。私の場合、単に優れた技術を持っているだけでは、優れたエンジニアではないということだ。クライアントの要望を理解する、デザイナーのデザインの意味をくみ取る、ディレクターとコミュニケーションをとる、納期とうまく向き合うなど、優れたエンジニアになるためには、技術以外の部分が重要になってくる。

本当に価値のあるものを制作するというゴールに向かうためには、その仕事に関わる全ての人が、常に考え、目標に向かって努力を続ける必要がある。自分が最高のパフォーマンスを出せた時は、必ずそこまでの過程を忘れてはならない。仕事にとって大切なのは結局、そういうことではないだろうか。

サッカーをどれだけ観たっていい仕事ができるわけではない。ましてやWEBの技術が身につくわけでもない。好きだからサッカーを観るだけである。かといって、仕事中までサッカーのことを考えているわけでもない。人生、仕事も趣味も全てではない。要は程よくバランスを保つことが大切なのだろう。私はいい感じにバランスを取って、いい感じに人生を歩んでいきたい。